三重県桑名市でバイク「ハーレーダビッドソン」の専門店を営む水谷カズトシさん(43)が、米国でのバイクのスピードレースで時速234.67キロの世界記録を出した。初挑戦での達成に自信を得て、「バイクに改良の余地がある。250キロはいける」と来年も挑む意気込みを見せている。
レースは8月28日~9月2日に米ユタ州ボンネビル・ソルトフラッツで開かれた。同地でのレースは半世紀以上の歴史を持つ。複数あるレースのうち、7回目となる「BUBモーターサイクル・スピード・トライアル」に挑戦し、快挙を成し遂げた。
水谷さんが参加したのは、「1650M―PG」という50年以上前からあるエンジン形式のクラス。約412平方キロの広大な「塩の平原」を6マイル(約9.65キロ)走行し、中間の1マイル計測区間の平均時速の速さを競った。6日間のレース期間中は何度でも走行できるが、「最初の1本は、スピードと振動で生きた心地がしませんでした」。
頭をタンクに近づけて上目づかいに突っ走った。4日目に往路で出した時速は241.54キロ。上越新幹線の最高速度(240キロ)に匹敵する速さだった。往復の平均時速は234.67キロ。国際モーターサイクリズム連盟に世界記録と認定された。
水谷さんがバイクに乗り始めたのは18歳。環境アセスメント会社を経営しながら、休みにはハーレーを乗り回した。2006年にバイクのガレージを改装して店を開業し、約1年半前、バイク部品会社の社長から「レースに出てみないか」と誘われた。
「限界に挑戦したい。自分が作ったバイクで最高速のレースに出よう」と決断した。愛車の89年式ハーレーダビッドソンFXLRのエンジンを1550ccに積み替え、車体のフレームを強化。日本で客に提供しているようにバランスに気を配り、耐久性とパワーに優れたエンジンを組んだ。改造には半年を費やし、渡航費用なども含め約1千万円かかったという。
レース前の車検で「タイヤのバルブが金属製ではない」と不合格にされそうになったが、他の出場者から部品をもらって乗り切った。ハーレー乗りの参加者からは「困ったことがあったら何でも言ってくれ」と励まされた。水谷さんは「周囲の助けがなかったら記録は出せなかった」と話す。
ロードレース専門誌「ライディングスポーツ」の青木淳編集長は「ハーレーのエンジンは戦前からあるような古い形式。そのエンジンのクラスでこの速度を出すのはすごい。国内には場所もなく、最高速レースに挑戦する日本人は少ないが、歴史のあるアメリカで記録を作ったことは素晴らしい」と話した。(姫野直行)
この人すごいなぁ
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